ジャズの行くべき方向は彼らの中にある。
意欲的なジャズが、久しぶりにアメリカから届いた!

Michael Wolff & Impure Thoughts
マイケル・ウォルフ&インピュア・ソウツ

Sexual Healing
セクシュアル・ヒーリング


Label:Roving Spirits
CD品番:RKCJ-2005
POS:4544873 020056
発売日:2002.6.19
税込価格\2,300
税抜価格\2,415
発売会社:ローヴィング・スピリッツ
販売会社:スリーディーシステム

<アドリブ6月号>より
 マイケル・ウォルフを知っている人は少ないかもしれない。正直言って私もそうだった。しかしこのアルバムを聴いて「まいったな!」と思った。キャノンボールやロリンズと活動を共にしていた彼が組んだグループ、インピュア・ソウツはありきたりのジャズではなく、決まりきったフュージョン・サウンドでもなかった。ジャコのグループやミンガス・ビッグ・バンドで演奏したサックスのアレックス・フォスターはまるでマイルス・バンド時代のW.ショーターか?そういえばタブラのバーダル・ロイは「オン・ザ・コーナー」でやってたっけ。なるほどこんな音楽になるわけだ。
 ファンクじゃん!ピアノがバップ?サティ?パーカションはワールドでベースがガツンとくる!実力あるミュージシャンがやりたいことやったらこうなるのか。これ新しいJAZZ PUNKでしょう。ちなみにM.ゲイのナンバーがタイトル。(小池知広)

【収録曲】
1.Badd Al バッド・アル (Michael Wolff) 6:39
2.Impure Thoughts インピュア・ソウツ (Michael Wolff) 7:19
3.Euphoria ユーフォリア (Michael Wolff) 5:12
4.Kempta ケムプタ (Michael Wolff) 5:12
5.Sexual Healing セクシュアル・ヒーリング (Marvin Gaye/Odel Elliot Brown Jr./David Ritz) 5:49
6.Papa Was A Rolling Stone パパ・ウォズ・ア・ローリング・ストーン (Strong/Whitfield) 6:30
7.Pandoras Box パンドラの箱 (Michael Wolff) 6:01
8.Witchhunt ウィッチハント (Wayne Shorter) 5:50
9.In A Silent Way イン・ア・サイレント・ウェイ (Joe Zawinul) 7:45
10.Bells ベルズ (Michael Wolff/Nat Wolff) 6:43

Total Time : 63:20

【メンバー】
Michael Wolff(p, key, vo), Alex Foster(reeds), Badal Roy(tablas), John B.Williams(bass), Victor Jones(drums), Frank Colon(percussion except track 2,9), Charlie Hunter(guitar on track 5), Cafe de Silval(percussion on track 2,9)

マイケル・ウォルフ(p, key, vo), アレックス・フォスター(reeds), バーダル・ロイ(tablas), ジョン B.ウィリアムス(bass), ヴィクター・ジョーンズ(drums), フランク・コロン(percussion except track 2,9), チャーリー・ハンター(guitar on track 5), カフェ・デ・シルヴァル(percussion on track 2,9)

<企画内容>
ビバップ、ファンキー、ジャム・バンド、ラテン、ワールド・ミュージックを内包しつつ、新しいジャズの方向性はこのグループに引き継がれていた。
マイケル・ウォルフ&インピュア・ソウツの立ち位置は、生まれたばかりだった‘70年代初頭のフュージョンの熱さを持ちつつ、現代のワールド・ミュージック・シーンに呼応している。
聴きやすく、なおかつ魂を揺さぶるダイナミックな新しいジャズ。ファンならずとも注目したいアルバムの登場だ。
マーヴィン・ゲイからウェイン・ショーターまで、オリジナル・ナンバーと渾然一体となってリスナーの耳を翻弄する。

<プロフィール>
●マイケル・ウォルフ(p)
19才の時にラテン・ジャズで人気を得たカル・ジェイダー・グループに参加。以降キャノンボール・アダレー、ナンシー・ウィルソン、アイアート・モレイラ、ソニー・ロリンズのグループ等で活躍、そしてサド=メル・オーケストラでは音楽監督を務める。
明快でハッピーなピアノ・スタイルには定評がある。近年はインピュア・ソウツのリーダーとして、新しいジャズの方向性を探りつつある。

●アレックス・フォスター(reeds)
ジャコ・パストリアスのワード・オブ・マウスでその名を知られ、チャールス・ミンガス・ビッグ・バンドでは音楽監督を務めている。
パワフルでストレート、曲によってはフリーキーな演奏もできる彼のサックス・プレイは、現在のジャズ界が求めているニュー・タイプのミュージシャンだ。

●バーダル・ロイ(tablas)
マハヴィシュヌ・オーケストラやマイルスの「オン・ザ・コーナー」などで知られているジャズ界でNo.1のタブラ奏者。

【Credit Notes】
Produced by Michael Wolff & Nic tenBroek
Recording Studio:Private Island Tracks-Michael McDonald,Hollywood,CA
Back Pocket Studios-Butch Jones,NYC
Nola Studios-Jimmy Zak,NYC
Mixed by Michael Wolff & Nic tenBroek, Val Garay
Re-Mastering by Kazuhiro Yamagata(CD design)
Cover Photo by Makoto Suda
Charlie Hunter appears coutesy of Blue Note Records
(オリジナル発売-U.S.A.:2000-2001 INDIANOLA MUSIC GROUP)

*ライナーノーツ執筆:工藤由美